あきあるの投資備忘録

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(7610)テイツーは成長企業

(7610)テイツーは成長企業。6月の高値から半値以下、購入してから2週間で2割の下落はさすがに下げすぎの水準と思いたくて買った理由を再点検する。

古本市場の運営会社。ここ数年はトレーディングカードがメイン商材へ

配当方針 2022年2月期に6年ぶりの復配を実現し、株主還元を強化中で、株主還元と財務基盤の強化の両面に目配りしながら、業績に応じて継続的に配当を行う

10月24日終値128円PRR7.6倍PBR1.37倍配当利回り3.12%株主優待あり

 

テイツーは、1989年に岡山市で「古本市場」で創業した本、ゲーム、トレカ、ホビー等の実店舗及びEC店舗での販売および買取をする企業である。古本は、ECの発展と電子書籍の登場によって衰退産業となり、ゲームもDLコンテンツの登場で「古本市場」にとって成長商材でなくなり、テイツーの業績も2020年ごろまで右肩下がりであった。

それが、2020年6月にECサイトを運営する山徳を子会社化したことと、トレーディングカードという新しい成長商材の拡大によって業績が右肩上りとなり、成長企業へと変貌した。

テイツーは赤字続きのEC事業を2017年に撤退したが、2020年6月に中古ゲームやトレカ、アイドルグッズのネット販売を行う山徳を子会社化し、EC事業に再参入。買収するまでの山徳は営業利益ベースで赤字であったが、テイツーの子会社になったあとはテイツーの利益拡大の牽引役となっている。決算期が違うので分析は難しいが、2023年2月期のテイツーの営業利益が15億5700円で、2022年12月期の山徳の営業利益が7億3300万円ということを考えれば、テイツーの利益の約半分は山徳が稼いでいる計算となる。

さらに、山徳のノウハウを利用して、2022年9月にテイツーは自社ECサイトふるいちオンライン」をリリースし、EC事業を強化している。

山徳

それに加えて、ポケモンカードなどのトレーディングカードが成長商材となり、テイツーの業績を拡大させている。2024年2月期第2四半期における売上の内訳上位は、中古トレカ22%、中古トレカ19%、新品ゲーム19%、中古ゲーム17%、古本8%とトレカ商材がテイツーの売上の4割を超えており、テイツーのメイン商材となっている。トレーディングカード市場は偽物問題等もありながら、成長市場となっており、テイツーの業績の牽引役となっている。

テイツーのメイン商材がトレーディングカードになったことで大きく変わったこと。それは、店舗戦略である。トレーディングカードという集客能力に注目したと思われるイオンと蜜月関係にあり、ここ数年イオンモールへの新規出店が進んでいる。「古本市場」ではなく「ふるいち」という屋号で古本ではなく、トレーディングカードとゲームをメイン商材とした小型店舗を1年で10店舗程度新規出店している。2020年2月末に「古本市場」を中心に101店舗(内「ふるいち」2店舗)が2023年2月末にはイオンモール中心に出店する「ふるいち」が増え138店舗(内直営「ふるいち」26店舗)。2023年8月末で153店舗(内直営「ふるいち」32店舗)。10月に1店舗、11月に3店舗「ふるいち イオンモール」の出店が決まっており、この店舗の拡大基調は、成長企業と判断して問題ないと妄想する。イオンモールは国内に164店舗(2023年10月)あり、まだ130店舗以上の出店余地があることに加え、出店コストが低いことや集客が初めから見込めることを考えれば、テイツーにとってイオンモールへの出店のメリットは大きい。

 

これだけ新規出店していて、出店コストが低くて売上がある程度担保されているのであれば、増収増益基調が今後も期待できる成長企業である。既存売上高を公表していないため、既存店の不調も新規出店でカバーできる可能性が高い。

今後は、10月20日にゲームソフト「スーパーマリオブラザーズ ワンダー」が発売されたことを考えると11月の初旬に発表される10月の月次は問題ないかと。10月23日に公表されたQ&Aで「昨年は、11月にも同様に新品ゲーム分類でビッグタイトルの発売がありましたので、9月同様、11月も対前年比では数値が落ちて見える可能性が高い見通しですが、これらは通期の業績予想に織り込んでいます。」とのフォローも事前に出ているので11月の月次もショックはないかと。

現物の優待目的保有でもこれだけ下がると不安なので、買った理由を再点検することで、買った理由に変化がないことを確認し、下げすぎには買いで対応することに決定。

テイツー